今日、SNSの拡大によって
個人の発信が格段に容易になっています。
そして、個人の中で相対的に発信力のある
インフルエンサーやYouTuber、
有象無象のビジネススクールが
これからは「個」の時代である
SNSやブログでどんどん発信して
アウトプットしなさい。
個人で稼げる力を身につけなさい。
と宣伝しているのをよく目にします。
僕の知人も毎朝仕事前にカフェで
ブログを書いている姿を
SNS上に投稿しています。
たしかに、アウトプットは大切です。
でも、ちょっと待ってほしい。
インプット以上のアウトプットは
絶対にあり得ないということから
目を背けてはいないか
盲目的にアウトプット至上主義に
陥ってはいないか
昨今のアウトプット偏重の考え方に
ついて今一度考えてみようと思います。
インプットとアウトプットは
車の両輪のようなものです。
どちらか一方が小さくても、
真っ直ぐ前には進めません。
そこで、理想のバランスは
どのようなものなのか。
インプットとアウトプットのバランスを
ストロー型、ろうと型、樽型の
三段階に区別して
考えてみようと思います。
ストロー型
ストロー型とは、入口(インプット)が狭く、
出口(アウトプット)も狭い状態です。
この状態では、
いくらアウトプットをしようにも、
インプット量が少なく狭いため
質の低いアウトプットしかできません。
入ってないものは出てこないからね。
日頃からインプットを
特に意識していない場合に、
「これからは個人の発信が大切なんだ」
「発信力をつけて、個人で稼げるように
なろう!」と考えても、
誰かの発言の焼き回しや
既存の情報のまとめ程度のものしか
発信することはできません。
そのため、この段階にいる場合、
まずは日頃からインプット
することを習慣化しましょう。
自分に馴染みの薄い分野や学問、
興味はあるけどまだ手をつけていない
趣味や資格について
1日10分からでもいい、
日々学ぶ時間を確保すると、
確実に成長します。
大人になってからも毎日
勉強している人は驚くほど少ないので。
気持ちはわかります。
家事や育児だってあるし、
日々の仕事で消耗し、
仕事から帰ってきたらめっちゃ眠いもん。
ご飯を食べてお風呂に入り
YouTubeを観ながらごろごろしてたら
もう時間がない。
はじめは大変ですが、
日々の小さな積み重ねを築きましょう。
地味で退屈な積み重ねにこそ、
神様は宿っていると思うから。
ストロー型の場合、
まずはインプットを大切にしましょう。
繰り返しますが、
インプット以上のアウトプットは
絶対にあり得ないので。
ろうと型
ろうと型とは、入り口の量が多く広いが、
出口の量が少ない状態で、
小学校の理科の実験器具でいうところの
ろうとのようなイメージです。
いわゆる資格マニアと呼ばれ、
多くの資格を持ってはいるものの
有効に活用できていない人も
このろうと型にあたります。
インプットはとても大切です。
でも社会で起こっている問題の多くは
教科書に答えが載っていません。
勉強をはじめとするインプットの
多くは、定められた範囲があり、
与えられた問題について
一定の解法に沿って答えを導き、
正解があるというのが特徴です。
一方、社会ではまず問題を発見するところから
始まることの方が多いです。
明確な答えがないなかで
ゼロから物事を考え、市場で評価される
価値を生み出さなければならない。
僕たちは、正解のないものに対して
解を導き価値を見出し、
提供する必要があります。
身に付けた知識は、
実践で活かすことによってこそ
意味あるものになります。
ろうと型の場合、
自身の身に付けた知識や能力を
発揮する場の確保が必要となります。
ここで初めてアウトプットの出番です。
これまで身に付けたものを
社会の役に立てるため、
SNSやブログでどんどん発信すれば
よいと思います。
またネット上に拘らず、
リアルにおいても
積極的に活用していきましょう。
ビジネスの場においては、他の業界や
他分野の方々と接する機会が
多々ありますが、
自分の専門分野にしか見識がない人が
意外と多いことから、
他分野の方々と同じ目線で会話できる
というのは非常に価値あることです。
ろうと型の人は、
入口の量と広さは維持しつつ、
出口の量を増やすことに
少し目線を変えてみましょう。
インプットとアウトプットの
両輪が少しずつ噛み合いはじめ
真っ直ぐ前へ進みはじめます。
樽型
樽型とは、入口と出口の量及び幅が
いずれも多く広い状態であり、
インプットとアウトプットが
しっかりと両輪をなして真っ直ぐに
進んでいる状態を指します。
ここまでくると、
発信の内容は独自の価値を有する
唯一無二のものとなり、
有益な情報を常に発信することが
でき、「個」として十分な発信力を
身につけている状態です。
個人で稼ぐことは容易になります。
これからの時代、
副業の解禁や終身雇用制度の崩壊など
によって、
「個」としての活躍の場は一層
拡がっていくと思います。
でも、メディアやインフルエンサーに
簡単に踊らされてはいけない。
「個」として活躍していくためには、
有益な価値を提供する必要があら、
その基礎に盤石なインプットという
礎を築かなければならない。
★ ★ ★
このブログをここまで
読んでくれた読者の方は
是非とも
樽型まで目指してほしいです!
僕もまだまだなので、
一緒に頑張りましょう!
おしまい