この記事で伝えたいことは三つです。
一つ目は、めちゃくちゃ良い映画だったから、
ぜひ映画館まで足を運んでほしいこと。
二つ目は、ハンカチを忘れずに持っていくこと。
三つ目は、一緒に観に行った人がハンカチを忘れていたら、すっと差し出す練習をしておくこと。
この三つを守ってくれさえすれば、それで十分です。
予告編や既に映画を観た周りの反応から
覚悟はしていたのですが、
完全にやられました。
溢れる涙を拭うのが大変でした。
煉獄さん…
弁当旨いって言ってくれよ…
涙でスクリーンが見えねえよ。
僕は涙もろいのですが、
僕に限らず泣いている人が
たくさんいました。
涙もろい人は注意してください。
ハンカチを忘れると大変なことになります。
クライマックスで
ズルルルル
と鼻水ノイズを流してしまうことに
なりかねません。
ハンカチを忘れた人は
鼻水を垂れ流したままにしましょう。
人生時には我慢も必要となります。
自分の使命を全うする強さに感動する人
人の命の儚さに感動する人
誰かを想う優しさに感動する人
色んな人がいると思いますが、
どんな人も感動できる
間違いなく名作の映画だと思います。
いまデートにチョイスするなら、
「鬼滅の刃」がよいでしょう。
きっと、
二人の良い思い出になるはずです。
それに、「鬼滅の刃」なら
映画を観た後に既読スルーされても
大丈夫です。
そんなときはすかさず、
よもやよもやだ。
穴があったら入りたい
と送りましょう。
煉獄さんは
死んだLINEに火を灯します。
僕たちもめげずに
心に火を燃やしましょう。
では、
ここから先は映画を観た人向けの話です。
映画の後にカフェで話すような。
映画を観ていない人は、
観終わったあとにまたお会いましょう。
あらすじ
さて、今回の劇場版「鬼滅の刃」無限列車編のあらすじは、以下のとおり。
- 蝶屋敷で修行を終えた炭治郎たちは、次なる任務の地、無限列車に到着する。
- そこでは短期間のうちに四十人以上もの人が行方不明になっているという。
- 禰󠄀豆子を連れた炭治郎と善逸、伊之助の一行は、鬼殺隊最強の剣士である柱のひとり、
炎柱の煉獄杏寿郎と合流し、闇を往く無限列車の中で、鬼と立ち向かう。
ざっとこんな感じです。
煉獄さんの母親の教え
煉獄さんの母親が、
幼き煉獄杏寿郎に語りかけたセリフです。
このセリフを聞いて、
高校生の頃担任の先生が僕たちに
常々語っていたら言葉を思いだしました。
『ノブレス・オブリージュ(Nobles oblige』)という言葉があります。
フランス語の「貴族(Noblesse)」と
「義務を負わせる(Obliger)」
から誕生した言葉です。
この言葉には、財産や権力など社会的地位を
有する者は、それ相応の社会的・道徳的義務を
負わなければならないという意味があります。
多くを与えられた者は、弱き者に対して果たすべき義務があるのです。
僕たちは
どのような大人でありたいと願うでしょうか。
人が見ていない所でも,
人の為に頑張ることができる人間に
なっているのでしょうか。
それとも,自分の利益の為だけで,
人のことは関係ないという考えで
私腹を肥やすのでしょうか。
そして僕たちは
何のために努力を重ねるのでしょうか。
自分がちやほやされる為なのでしょうか?
努力をする理由は何だったののでしょうか?
もちろん、キャリアアップや自己実現など
様々な理由があると思います。
だけれども、
忘れてはいけないことがある。
磨きあげた人間性は、
自分の利益の為でなく、社会の為に
惜しみなく発揮されるべきものです。
それが強さです。それが愛です。
煉獄さんの母親は、そんな尊い教えを
僕たちに再確認させてくれます。
弟への想い
煉獄さんには、煉獄千杏郎という弟がいます。
煉獄さんが夢の中で、
父に柱になったことを報告するも
「くだらん」と一蹴されます。
そのあと、父の反応を
弟に問われた煉獄さんは、
喜んではくれなかった旨を
正直に打ち明けます。
そして、
「お前には兄がいる。兄は弟を信じている。
どんな道を歩んでもお前は立派な人間になる。燃えるような情熱を胸に頑張ろう。
頑張って生きていこう。寂しくとも。」
と弟を抱きしめます。
柱になったという報告に対し
冷たい反応をされたにもかかわらず、
折れずに弟へ励ましの言葉をかける
兄の強さに感服します。
僕だったらどうするか、考えていました。
プライドをまもるため
父が喜んでいたと弟に嘘をついてしまうか、
柱になっても意味がなかったと折れてしまうか。
自分が辛い状況であるにもかかわらず、
弟に励ましの声をかけ、
抱きしめる強さに涙がとまりませんでした。
最期の言葉
煉獄さんは映画の最期、
弟に対する言葉として、
「自分の心のまま正しいと思う道を進むよう伝えて欲しい」
父に対する言葉として、
「体を大切にしてほしい」
炭治郎に対する言葉として、
「胸を張って生きろ。
己の弱さや不甲斐なさにどれだけ
打ちのめされようと、心を燃やせ。
歯を喰いしばって前をむけ。
君が足を蹲っても時間の流れは止まってくれない。
共に寄り添ってはくれない。
俺がここで死ぬことは気にするな。
柱ならば後輩の盾となることは当然だ。
若い芽は摘ませない。」
と言い放ちます。
自分が死ぬ間際を想像してみてほしい。
ああ、あれをやっておけば良かった、
あの時こうしておけばよかった…
思い返すのは自分のことではなかろうか。
きっと、僕はそうだろう。
でも、煉獄さんは違う。
最期まで他人を想い、他人を気遣い、
他人を愛して前を向かせ、
周りの者の心に火を灯した。
こんな優しく強い人間になれるだろうか。
こんな優しい人間になれるだろうか。
強さとは何か、優しさとはなにか、
そして、儚さとは何かが全て詰まった
不朽の名作でした。
さあ、心に火を燃やそう。
おしまい